エビータ没後60周年


 さて、撮影スタッフが帰る日曜日、以前から気にしてはいたけれど一度も行ったことのなかった「エビータ博物館」へ行ってみることにした。7月26日が彼女の命日で、しかも今年が没後60周年に当たる年(弊誌と同じ)だと、出発前に伊高さんから聞かされていたこともある。で、住所を調べると,私の住むアパートからすぐの所(Lafinur 2988)だ。

一時タンゴダンス世界選手権が行われていたRURAL催事場、イタリア広場、市立動物園、猫がたくさんいる市立植物園を横目に少し歩くと、すぐに何でもない、普通の建物に行き着く。ここがエビータ博物館。この建物はエバの夫、フアン・ドミンゴ・ペロンが最初に大統領になった1946年に、エバが設立した「エバ・ペロン財団」の建物だったが、没後50周年の2002年7月26日からエビータ博物館として使われている。すぐ横というか内部では繋がっているが、レストランも営業している。 “エビータ没後60周年” の続きを読む

タンゴ・カフェ、ブエノスへ


ついこの間帰国したばかりなのに、またまたアルゼンチンに向かう。今回はNHKの番組「栗山千明のタンゴ・カフェ」のコーディネートを引き受けていて、その最終局面の重要なシーンが16日に。これは失敗できないためにその日までに到着する必要がある。なにしろ、「カニング」というミロンガでのパーティだが、ここで、今回の主役であるガスパルと栗山千明のダンス・デモを設定した。しかし、そのためには十分なファンを集める必要はあるし、会場も色々設定する必要がある。ピン・スポットやスモーク、クレーンも要してあるが、電源の問題など心配事が一杯。

いつものアメリカン航空を予定していて、大分前からHPを覗いていたが,最終的に予約をしようとしたら何故か出発の15日だけが急に値段が高くなっている。それも半端じゃない上がり方だ。恐らく何かあるのだろう。で、同じワンワールドのブリティッシュ・エアーを覗くとこちらは普通の価格。久しぶりにヨーロッパ経由で向かうことにした。 “タンゴ・カフェ、ブエノスへ” の続きを読む

今年も盛り上がった東京タンゴ祭


先週のタンゴダンスのアジア大会に続いて,今週は今年で3回目になる東京タンゴ祭。今年もバラエティに富んだ11楽団が出演した。このタンゴ祭、もともとは2010年、アルゼンチン建国100年の年に我々としても何か記念になる行事をと考えて始めたのだったが、これが大好評、昨年、今年と続けることになった。とはいっても、毎年同じ出演者では…と思っていたら、いるいる、日本全国にはまだまだ実力のある楽団がたくさんいるものだ。昨年に続いて今年もなかなかフレッシュなタンゴ祭を届けられたと思う。

選手権だけでなく、このタンゴ祭も地方都市で活躍する楽団も参加できるよう,開催はやはり土日に限られるから、またまた会場探しが大変。昨年は渋谷に吊ったが、今年は好評だった浅草公会堂を押さえることが出来た。浅草寺の境内からすぐの所にある公会堂は雰囲気満点。何時の日か海外のオルケスタも招聘して規模が大きくできたとしたら是非ここで開催したい,と思うようなザ・東京的な立地。会場の前には数々のスターたちの手形が収められている。台東区が大衆芸能の振興に貢献した芸能人の功績をたたえ、その業績を後世に伝えるため1979年(昭和54年)に創設したもので、「スターの広場」と銘打たれている。この日は先日他界した山田五十鈴さんの手形に綺麗な花も添えられていたりした。山田さんはこの顕彰制度創設年のスターだった。アルゼンチン・タンゴ界も新しい楽団がたくさん輩出するようになって、老マエストロたちが色々な形で顕彰されるようになっているが、なんだか、その雰囲気と被るところがあって興味深い。 “今年も盛り上がった東京タンゴ祭” の続きを読む

海外勢大奮闘のタンゴ・アジア大会


いよいよタンゴダンス世界選手権の季節がやってきた。今年は7月7日と8日の2日間。昨年まで会場として使っていた横浜の大桟橋ホールはなかなか評判も良かったのだが、311以降は「津波」に対する心配の声が寄せられて、昨年だけは一応会場の方や警察の方とも協議して、緊急時の対策はとっていたものの、やはり心配の声が止まらなかったこともあって都内で探すことにした。その結果、本大会は中野ゼロホールを予約することができたが、予選の会場は難航した。都内のホールでこの時期に土日続けて予約するのは並大抵ではない。かといって、海外や、地方からの参加者もいるから予選と準決勝、決勝を時期をずらして行う訳にもいかない。今回は予選の場所に、青山にあるスパイラル・ホールの好意もあって、ここで開催することにした。 “海外勢大奮闘のタンゴ・アジア大会” の続きを読む

岡山の仲間。シーグレル公演。


この歳になると、廻りの友人たちの生活にも大分変化が出てくる。引退して悠々自適の生活をする友人もいれば、私のように辞めたくても辞められずに相変わらず汲々の生活を続けているものもいる。まぁ、一番羨ましい?のは会社の中でどんどん出世している友人たち。その昔、ニューヨークで会って、二人で安酒を飲みながら日本の会社からは制作費のカットばかり言われることに不満を言い合った友人はあるレコード会社の社長に収まっているし、やはり大昔、FM東京で活躍していた友人はこのあいだまでJ-Waveの常務だったのが、なんと今度はついに社長の座に就くことになったという。彼は元々レコード会社時代に友人だった早稲田ハイソ出身の親友のひとつ後輩。このご時世、社長職も楽ではないにしても、昔一緒に苦労した仲間が要職につくのは嬉しいもの。 “岡山の仲間。シーグレル公演。” の続きを読む

楽しみな夏のタンゴ・イベント


ブエノスアイレスから帰国して2週間、今回は調子を取り戻すのに時間がかかったが、なんとか歯車が回り始めた感じだ。向こうでの仕事の報告をしたり、もうすぐ始まるタンゴダンス世界選手権のアジア大会や東京タンゴ祭の準備もあるが、残っていた社員たちの完璧な仕事ぶりで、私はさほど動く必要もない。来年の会場取りまで決定して、かなり安心だ。

NHKの「タンゴカフェ」の方もいよいよ回り始めてきた。かなり詳細にスケジュールも出てきて、ブエノス側との打ち合わせも概ね順調に動いている。アジア大会も、今年は海外、特に韓国勢の参加が多い上に、出場者数もかなりの数になって来た。嬉しいのは,昨年まで年々減少してきたステージ部門の出場者が増加したこと。ヒロシ&キョウコたちがチャンピオンになって以来、サロンの人気が急騰、昨年は開催直前までステージ部門の出場者の減少に頭を痛めたが、今回はすでに十分な出場者の申し込みがある上、今まで海外からの参加が少なかったステージ部門に海外からの出場申し込みがあるなど,明るい話題も出てきている。サロンがタンゴの醍醐味であることは変わらないが、アルゼンチンでの本大会でもステージ部門がこのイベントの華であることには変わらない。年々、世界中が急激にレベルアップしてきてはいるが、アルゼンチンにいるクリスティアン&ナオをはじめ、日本勢の評価が高いのは今も変わらない。なんとかステージ部門も頑張って貰いたいと思う。 “楽しみな夏のタンゴ・イベント” の続きを読む

ブエノスでの仕上げと大ポカ


今度のアルゼンチン滞在ではNHKの「栗山千明のタンゴ・カフェ」のブエノスアイレス編のコーディネートの仕事も平行して進めることになった。今春8回に分けて放送された同番組は大好評で制作スタッフは賞まで頂いたそう。で、当初からの予定通り、今度はそのブエノスアイレス編を7月に取材、録画して秋頃に放送という予定だという。 “ブエノスでの仕上げと大ポカ” の続きを読む