日本大好きなのに…ストレス…


時が経つのが早い。毎年色々な仕事が重なって、比較的海外への出張にでることが多いのだが、今年に限っては1月4日に日本を脱出してアルゼンチンに1週間ほど滞在して以来ずっと日本にいる。すでに3ヶ月以上日本にいることになる。当たり前のことだが、私はどんな国よりも日本が大好きだ。

しかし、特に最近は日本にいることが苦痛になる事が多い。TVから流れてくるニュースも、その元の政治も…国会討論など聞いた分にはもう絶望的に嫌になる。気にしなければいいのはわかっているが、それでもストレスで眠れなくなる。やっぱりこの国に居続けるには3ヶ月が限度。海外に出ると言うよりも、短くとも日本を離れる作業をしないと、精神的に健全でいられなくなる。そして、一番良く行く旅先の南米諸国は、この所確実に素晴らしい国になりつつある。もちろん、政治だから醜い話もあれば、どうしてと言うこともいっぱいあるけれど、少なくとも全体的には「理屈」が通っていて、前向きだ。だから「短い期間に好転」してきているのだと思う。

今日のTVを見ていると、防衛相と国土交通相の問責問題ばかり。しかもかなりの時間を割いてそればかりだ。防衛相に関して言えば、誰が考えても不適任だったわけだし、国土交通相はどう見ても良い人そうなのだが、脇の甘さは呆れるばかりだ。しかし、それを追求する野党もはっきり言って、自分たちが与党だった時がどうだったのか。またこれからもしも与党になった時にこんな化かし合いをやめるためにも、もう少し大人の対応をしないと我々国民はたまったものではない。そして、マスコミ。そんな時じゃないだろう、という意見を言う前に報じることはたくさんあるし、そういうマスコミ自身にもその言葉をそのまま返したくなる。その昔、やりたい放題だった自民党と、反対のための反対の社会党をはじめにして野党の国会論戦に嫌気がさして2大政党制になったはず。それが、いつまでたってもこれではますます悪くなる一方。第三極の重要性がどんどん重要になってきている。といって、あの大阪の第三極の候補団体も、すでに綻びだらけ。こんなのに政権でも取られたら確実に日本は…と言った状況。

昨日、財務相が、あのIMFに600億ドルもの大金を資金提供すると発表した。日本円で4兆8千億円だ。財政危機だから消費税を上げようとして国民的な論議になっている時に、何を言い出すのか頭を疑う。現在の不況はあのリーマン・ショック以来、金融危機の元凶である債権金融システムに対して抜本的な対策をとらずに、ただただ金融緩和でなんとか凌ごうとしていることが大きな問題のはず。政治のプロとは政局を動かすことが出来る人間なのだろうが、その前に本当のプロはその前にこの国のために良いことをすることが最優先のはず。

今は日本のマスコミなどよりもっと重要なニュースが正しく、機を得てネットで手に入ってくる。中でも3月末にインドのニューデリーで行われたBRICSの年次サミットのニュースは何故か日本では殆ど紹介されない。くだらない大臣の問責なんかに費やす時間があったら、マスコミはこのことを注目すべきだ。3月29日のデリー宣言では、今や世界の経済を牽引し始めているBRICSが、USAの覇権が弱まる中、その後の世界経済のあり方をしっかり示しはじめている。今の先進国の陥る経済不況は財政赤字を通貨発行で凌いできたことにあるのは明白な事実だ。これをまた金融緩和で凌いでいってもそれこそUSAの金融危機が再燃して米国際が急落する。その前に余るほどの米国債を拠出資金に回すから問題ないとでも言いたげだ。しかし、米国債だって我々の税金で買ったものだ。すでにどれだけの損害をこうむっているのか…。これも現政権だけの問題ではなく、前政権の時代からの間違いだ。

BRICSは、すでにその米国の凋落を視野に入れていて、相互の貿易に相互の通貨を使う決済体制を正式に決めた。

世界がどうのという前に、日本は消費税増税論議の真っ只中だ。賢い国民は多少はもう消費税のアップは仕方ない、と決めかけているように見える。反対していても、まず馬鹿馬鹿しい無駄を排除してから、と言う当たり前のことがまったく論議が尽くされないまま、だ。

IMFというのはドル主導の国際通貨制度を守るために作られた団体だ。BRICSはすでにドル後を見越して行動を開始している。IMFの役割はいずれドルではなくなるはずだ。

東電のあの厚顔さには呆れかえる。震災後も、顧問料とかで出勤もしない公務員出身のOBに月に90万円も報酬を支払っていた上に電気料金の値上げを切り出してくる。同様に、消費税増税論議に国民が結構真剣に考えている時に、この600億ドルもの拠出をすると発表する神経が解せない。狂っているとしか思えない。南米諸国も昔はIMFの陰謀や馬鹿馬鹿しい横やりのせいでどうやっても健全な財政を生み出せなかった。しかし、アルゼンチンなどのように、ヨーロッパからの借金をしてまで、まずはIMFとの関係を断ち切る努力をして現在の発展を得た国もある。それが…悲しくなる。

昔だったら、情報が開示されないせいで、知らなかった我々国民にも責任が、と言われて黙るしかなかったが、今や誰もが情報を簡単に手に入れられる。だから政治家の仕事が大変になってきているのも理解できるが、どうひいき目に見ても一生懸命頑張って勉強している風には見えない輩が多すぎる。ストレスが募る。

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