2012
2012
さて、サルヴァドールの2日目。朝から日増しに天気が良くなってくる。朝の湾の景観はさらに素晴らしくなる。が、何だか歯が痛む。歯と言えば、その昔もこの街で歯が痛くなって,歯医者に行ったことがある。ボストンで勉強してきたと言う女医で、なかなかの美人だった。直ってしまうのが惜しくなるほどの….
で、今回もその想い出に浸りながらオースケの行きつけの歯医者へ。しかもまたもや女医さんだという。
で、この日はオースケがサンパウロへ発つ大事な日というのに彼は昼飯まで付き合ってくれた。そこで始めて知ったが、オースケは実は大学時代(京都の大学の学生だった)まではボクシングまっしぐらの生活で、同じ大阪帝拳ジムの後輩にはあの浪速のジョー、辰吉丈一郎がいたという。最終的には怪我で断念せざるを得なくなってブラジルにきたのだそう。大分変わった人生を歩んできているらしい。その他、書くのをためらうような面白い人生を歩むアーティスト、それがオースケだ。
先ほどのリハが終わったのが6時少し廻ったところ。で、7時半にオープンするわけがないのに、客は7時を少し廻ったところで一杯だ。コンシャは満員だと完全に万を超える客が入る。今日も完全に超の字のつく満杯。もの凄い人気だ。
8時を少し廻っていよいよステージにミュージシャンが現れた。まず、ピアノのDélia Fischer、続いてチェロのGretel Paganini、ここまで女性で、もう一人は男の子のようなパーカッショニスト、Lanlan。しかし、良く観ると,確かにこれも女性だ。そして、アナの登場になると,もうすでに会場は観客の声でアナの歌が聞こえないほど。結構ゆっくり聴かせたい曲順だったのだが、歌っているアナも苦笑いするほどの聴衆の興奮ぶりだ。で、一応セット・リストは次の通り。
As Telas e Elas (Ana Carolina)
Alguém Me Disse (Evaldo Gouveia/ Jair Amorim)
Carvão (Ana Carolina)
Todas Elas Juntas Num Só Ser (Lenine)
Azul (Djavan)
Violão (Fátima Guedes/ Paulo Cézar Pinheiro)
Medley: (Feriado/ O Amor É Um Rock/ Entre Tapas e Beijos) (Chico César, Tom Zé, Leandro e Leonardo)
Saí Pra Tomar Três (Ana Carolina/ Edu Krieger)
Cabide (Ana Carolina)
Duelo de Pandeiros
Heroína e Vilã (Antônio Villeroy)
10 Minutos (Ana Carolina/ Chiara Civello)
Claridade (Ana Carolina/ Aleh)
Força Estranha (Caetano Veloso)
Quem de Nós Dois (Gian Lucca Grignani/ Massima Luca/ Vers: Ana Carolina/ Dudu Falcão)
Eu Comi a Madona (Ana Carolina/ Antônio Villeroy/ Mano Melo/ Alvin L.)
Garganta (Antônio Villeroy)
Bis: É Isso Aí (The Blower's Daughter) - (Damien Rice/ Vers: Ana Carolina)
途中のSaí Pra Tomar Trêsではアナを含め、全員がアコースティック・ギターを抱えたり、Cabideではアナの弾き語りに 他の3人がコーラス、続いてアナとランランのパンデイロ・ショーと,ショーの構成も良くできていた,一瞬たりとも飽きさせない。それと、楽屋で待機中に、広報担当のMIDIORAMAのオラシオの仕掛けなのだろう、なんとミス・バイーア・ゲイ2012と,恐らくその相棒まで準備していたが、最終章で彼らが登場。もう会場は大興奮だ。このメンタリティは日本人には持ち合わせていないだろうが、凄すぎる。
訳2時間たっぷりのショーだったが、世話を焼いてくれたスタッフたちに感謝しながら会場を後にした。といっても、あのコンシャ・アクースティカからカンポ・グランジに抜ける坂道がきつい。老体に鞭打って、休み休みホテルに辿り着いたのであった。たった4日間だったが、まさにバイーアらしいバイーアの体験だった。
興奮のアナ・カロリーナTCA公演
12/08/05